選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論(ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ・著)
2019年発行
いわずと知れたあの
デヴィ夫人の恋愛・婚活本。
前半3分の1は
デヴィ夫人の生い立ちと
恋愛経験のお話。
スカルノ大統領と結婚し、
宮殿をプレゼントされ
24人の使用人と暮らすという
ゴージャスな結婚生活を
送るのもつかの間
クーデター中に妊娠が発覚し
危険だからと日本で出産し
フランスへ亡命。
まるで映画のような
怒涛の展開にまず圧倒。
たくましくなきゃやってられない
波乱万丈さである。
大統領亡き後は
有名俳優や22歳下のイケメンと
めくるめく大恋愛。
当時の上流階級や
きらびやかな社交界の様子など
凡人には伺い知ることのできない
世界が垣間見えて
なかなか面白い。
ほかにも浅岡ルリ子と
映画に出たとか
森英恵に衣装をデザインして
もらってたとか
とにかく出てくる名前が
ビッグネームばかりw
パーティーも出会いの場所として
最高よというところ
「なんか華麗なるギャツビー
みたいだな」
などと思ってたら、
まさにグレート・ギャツビーの
仮装ピクニックをしたという
写真(p.114)も載っている。
世界恐慌の直前、アメリカで
ローリング・トウェンティーズ
(狂騒の20年代)と言われた
時代の空気を本当に
吸っていた人なんだ!
となんだか感動した。
まさに歴史の生き証人だw
デヴィ夫人は写真の通り
日本人離れした美貌の
持ち主なので、
なんとなく偶然スカウトされて
のしあがったようなイメージを
持っていたが、
貧しい家庭の生まれで苦労しながら
自分で仕事を見つけて金を稼ぎ、
語学もマナーも必死に勉強し、
みずからチャンスをつかみ
人生を切り開いて行った人
だということがよくわかる。
ドラマチックな人生だ。
後半3分の2は
デヴィ夫人の婚活論。
一貫して、選ばれることの
重要性を説いている。
本のタイトルも
『選ばれる女におなりなさい』
だしね。
男の本質、女の価値、
失恋したときの心構え、
ファッションのポイント、
結婚で大事なこと、
美しい夫婦とは、
などなどデヴィ夫人流の
アドバイスが満載で
こちらも面白い。
わたくしが男性を選ぶ第一条件は、わたくしにお金を払わせることのない男性。(p.133)
との言い切りには
スカッとする。
デヴィ夫人とは
持って生まれた美貌と知性を
最大限に活用して
女性としての人生を
最高に楽しんだ人なのだろう
という印象を受けた。
(wikipediaを読むと
激情しやすく
対人トラブルが多い女
って印象だけど)
最初から最後まで
とてもエネルギッシュで濃い
元気をもらえる本。
選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論(ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ・著)
もくじ
はじめに
第一部 華麗なる激動の人生
貧しい境遇から海外の国家元首の妻になるまでのストーリー第一章 貧しくとも逞しい少女時代
第二章 大統領との運命の恋
第三章 日本に残してきた家族
第四章 インドネシア大統領夫人として
第五章 政権の変化、そして母に
第六章 東洋の真珠
第七章 フランス、 再びのインドネシア、そしてNYへ
第八章 日本での生活
第二部 デヴィ夫人の婚活論
男性から選ばれる女になるためにすべきこと第一話 日本の女性よ、結婚いたしましょう!
第二話 大富豪を射止めるのは普通の女
第三話 ハイスペック男からプロポーズされ続ける人生
第四話 付き合って2ヶ月で結婚は決まる
第五話 なぜ私は選ばれたのか?
第六話 モテるのは美人より女っぽい女
第七話 男は浮気をする生き物
第八話 結婚生活で一番大切なこと
第九話 いい男のいる場所へ
第十話 社交界の恋はゲーム
第十一話 恋愛の我慢はするだけ損!
第十二話 女の価値を落とすブランドバッグ
第十三話 白馬に乗った王子より、自分流に育てた男
第十四話 最高の男性との幸せを絶対に諦めないこと
第十五話 大好きな年収200万円の男と好きでもない年収1億円の男、どちらと結婚すべき?
第十六話 ハイヒールは女の戦闘服
第十七話 腰の重い女と尻の軽い女、幸せになるのはどっち?
第十八話 失恋に塗る薬
第十九話 恋愛のビビビッを信じなさい
第二十話 この世に実在する”あげまん”とは?
第二十一話 ”恋愛の後悔”ほど不要なモノはない
第二十二話 決して結ばれることのない恋
第二十三話 人の彼氏を羨ましがる人は自分の幸せに気づけない
第二十四話 100年の恋も冷める恋愛の冷却期間
第二十五話 人が恋をする理由
おわりに