書評:こころの真実 23年のすべて(河野景子・著)

こころの真実 23年のすべて(河野景子・著)

 

どんな美人もブスになる

では29歳になることへの恐怖、憂鬱が

つらつらと語られていたが、

本著は結婚してから離婚するまで

「とにかく大変だった!」

という話が中心。

こころの真実というのは

いままで黙ってきた

大変さを語りたい!

ということらしい。

 

相撲にあまり関心がないわたしでも

貴乃花がスーパースターなのは

知っている。

20年前の横綱時代は本当に

大人気だった。

そんな常に注目されつづける男の妻、

3人の子の母、相撲部屋の女将

と3つも役割をこなしながら、

家のポストには嫌がらせの手紙、

子どもにまでカメラを向ける報道陣、

洗脳、株取引、銀座豪遊など

事実無根のデマ情報流布。

こんな生活が続いたら

そりゃストレスたまるわ。

 

相撲部屋の立ち上げから

弟子たちの面倒を見るくだりは

滅私奉公と自己犠牲のうえに

成り立ってるように見える。

あまりに夫をサポートする

仕事が多すぎて

次女はどうやって育てたのか

記憶がないらしい。

 

でも河野さん、その辺の女性よりは

よほどメンタルも肉体的にも

タフなのだろう。

数々の苦労は彼女だからこそ

乗り越えられたのでは

という気もしてくる。

貴乃花にとっては

いい奥さんだったのではないか。

 

結局、離婚という形にはなったが

うらみ合ってのことではなく

双方の意思を尊重した

発展的な関係解消とのこと。

(まあこれは彼女の言い分しか

見てないからなんともだが)

 

結婚前、河野さんの父が

「景子が50歳になったとき

大丈夫かな」

と言ったという。

どういう意味だったのか詳しくは

書かれてないが、

8歳下の男性と結婚して

よく知らない相撲業界へ

飛び込む娘の未来を

心配していたんだろうね。

 

とにかく紙面から

結婚生活の騒々しさが

伝わってくるような本。

一般人の結婚生活とは

環境が違いすぎるが

夫婦でしっかり向き合うこと、

ムリはしないこと、

なんかが大事というのは

共通してるかな。

おつかれさまでした。

 

もくじ

はじめに

 

第一章 別れ

体に現れた異変
私から切り出した離婚
きっかけの一つとなった部屋の消滅
花田光司がいなくなった
エンドレスで波乱万丈だったこの二三年間
夫婦喧嘩

 

第二章 私の二三年間 「同志」貴乃花と相撲の世界

Part 1 勝負師の妻として

勝負師と結婚した私
本当の貴乃花
弱いからこそ強い自分を作り上げる
「トイレの神様」との出会い
自らを厳しく律する
怪我との戦い
食べて体を作る
付け人たちへの思い
「痛みに耐えてよく頑張った」の真相
フランスへ
壮絶なリハビリ
相撲を愛してるうちにやめさせてくれ
長くは続かなかったほっする時間
一番そばで見てきたからわかること

Part 2 部屋の女将として

想定していなかった部屋の継承
ライバルだけど仲間で兄弟
相撲と神事
「貴の乱」と理事としての歳月
満員御礼
師匠と弟子
つなぐこと、守ること

Part 3 貴乃花の「決断」その時私は......

最後の打ち上げ
冷静に受け止めた「引退届」のこと
二度と戻れぬ相撲の世界
弟子たちの涙、師匠の背中

 

第三章 真実 封印してきたいくつかのこと

人間不信、追い詰められて......
あれは「洗脳」ではない
株で大損した貴乃花⁉
景子さん、銀座で豪遊?
自宅と部屋を別々にしているワケ
タニマチ制度を廃止した私?
私が講演会をやるようになった背
秋田に行かなかった、のではない
それでも、円満な離婚だと思う

 

第四章 波乱万丈 いつも何かがあった

自分を傷つけるようになった私
負けるが勝ち
心の内の重いものを解放する
ぎっくり腰
病み上がりなのに......
目が痛い!
実家が火事に
父の深い言葉
子供達への想い

 

第五章 願えば叶う!

長年の夢を叶えた出来事
私の夢――これまで
貴乃花の夢が自分の夢になった
私の支え
影響を受けた人
私の夢――これから

 

あとがき

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