書評:婚活食堂(山口 恵以子 ・著)

2021年6月3日

婚活食堂(山口 恵以子 ・著)

 

あらすじ

牛スジ、葱鮪、トマト、蟹面といった名物おでんや、牡蛎のカレー煮、蒸しいちじくの甘味噌だれなどの美味しい小料理…東京・四谷の「めぐみ食堂」には、今宵も常連客が訪れる。バツイチ、歳の差、国際結婚…様々な恋の悩みを抱える男女を優しく包み込む、ハートフルストーリー。

本の帯には

「お見合い43回全敗?!の著者が

自戒を込めて贈る、

渾身の婚活小説!」

とあるので

壮絶な婚活バトルが

読めるのかなと思ったが

婚活!婚活!というよりは

おでん屋の女主人と

その客の人生模様を

結婚に絡めて描いてる感じ。

婚活中の客と女主人の会話、

店の客同士の恋愛が中心。

 

以下ネタバレ。

 

27歳初婚の女性が

50歳死別子有り男性と結婚したり、

妻と死別したばかりのインド人に

プロポーズされたり、

32歳男性が57歳女性との

結婚を決めたり

というような

一般的にはあまりないような

カップルを優しく後押しする

話が多い。

なので境遇の近い人が読めば

励まされるかもしれない。

 

舞台はおでん屋で

出てくる小料理はどれも

本当に美味しそうなのだが

本筋とは関係ないので

注意がそれる。

 

女主人は元占い師という設定で、

占い業界の話があれこれ

出てくるのは興味深かった。

有名占い師に弟子入りして、

腕を磨いて店を構えて、

メディアに出るようになって、

金持ちの家に出張占いするようになって

と占いビジネスを拡大して行く

様子が描かれている。

占いがコケたので

おでん屋を始めたわけだが

話は面白いがこれも本筋とは関係ないw

 

わたしが小説が苦手なせいか

どうも出てくる登場人物の

イメージがわかず、

また構成がオムニバスで

章ごとにメインキャラも変わるので

結局誰も印象に残らないまま

読み終わってしまった。

女主人の仕事仲間である

行動がイケメンな真行寺さんだけ、

脳内で堤真一に変換して

読めたがそれ以外は覚えてないw

 

やっぱり婚活がテーマの文章は

小説よりもエッセイのほうがいいね。

著者の体験談として書いて

くれたほうが楽しめるなあと思う。

婚活食堂(山口 恵以子 ・著)

もくじ

第一章 結婚してない女たち

第二章 幸せになりたい女

第三章 母に愛された女

第四章 ”高嶺の花”の女

第五章 結婚を選んだ女たち

 

『婚活食堂』レシピ集

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